- 防風林ナビ>防風林の手入れ方法>枝打ちはしごの使い方
- 長く伸びた木は、幹が丸く。また地上部分も土のため通常の梯子を立て掛けることは難しいです。このため、林業専用の枝打ち梯子を使用して木に登ります。
木の上等の高所作業は、危険が伴います。作業の際は、安全帯を用いるなど十分な安全の為の措置が必要です。
・主な枝打ち梯子の種類
本ページで使用している製品
・巴化成工業株式会社 ロッキーラダー2 6m(2m×3)
この他の主な製品、
・株式会社 本宏製作所 モンキーラダー
・長谷川工業株式会社 枝打ちはしご など
枝打ち梯子の使い方
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・枝打ち梯子
3本+上部に分割された枝打ちはしごです。写真に写るのは、巴化成工業株式会社 ロッキーラダー2です
・枝打ち梯子の組立
分割された梯子を1本目(地上部分)と2本目(中梯子)、3本目(最上部分)立て掛ける現地でくみ上げます。
ジョイント式のため、差し込み固定金具で固定します。 -
・立て掛け
梯子を幹に沿わせるように上部の枝のない部分に差し込みむように梯子を立て掛けます。
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・根本の固定
アンカーを地面に突き刺します。
この時、木の根元から30cm以内。立て掛けた角度がほぼ垂直※1となる位置にアンカーを突き刺します。 -
・中間部分の固定
丈夫なロープで幹と梯子を縛り、ズレ防止を行います。
揺れ防止金具がある場合は、金具で固定します。 -
・安全帯の使用
U字吊り安全帯のロープを幹の向こう側に通します。左手でロープ。右手で幹を抑えるようしながら梯子を登ります。
・左手部分
昇る時、左手はロープ持ち幹とロープがたわむようにします。 -
・右手部分
右手(右腕)で木の幹を抱えるようにしています。この他、左右両手でロープをもっと撓ませて上る方法もあります。※2
・梯子上部を固定する
上部金具に手の届く高さまでのぼり、梯子の先端を付属のチェーンで幹を抑えて固定します。上部の金具は、固定用金具とチェーンによりズレなどを防止する構造になっています。 -
・安全帯の調整
作業場所で安全帯を調整します。
安全帯のロープは必ず腰よりも高い位置で枝や幹にかかるようにし、左手でロープの長さ調整します。
安全帯の調整が終わってから作業を開始します。 -
・高い位置に枝が多い場合
枝が多く6m梯子を組めない場合、2本目(1本目)までを組み枝を払ってから、再度継ぎ足し枝打ち梯子を設置します。
・幹に枝があり安全帯を使用しながら登れない場合
幹に枝がある場合は、安全帯を付け替えをしながら登ります。防風林等で枝を意図的に残している場合、補助ロープの使用や、一本吊りの安全帯と併用して付け替えると効率的かつ安全に登れる場合があります。ただし、チェンソー作業等は一本吊り安全帯で作業出来ません。
※1 立て掛け角度
梯子はほぼ垂直が理想ですが、立て掛け角度が80度以上であれば使用可能です。しかし、80度での常用使用は出来ません。なるべく垂直状態になるようにして使用します。
※2 登り方
幹が細く抱きかかえれる場合は、右手は幹を持って登ります。幹が太い場合は、両手でロープを持って登ります。
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