- 防風林ナビ>木の伐採方法>重心の傾きと異なる方向に伐採する方法(応用編)>伐採方向を90度変える方法
- 木の重心が傾く方向に対して真横とある90度の方向に倒木させるとき、ロープやワイヤーロープとチルホール等のハンドウインチによって、重心が傾く方向に対する倒木を抑制することで伐採方向を変えることが出来ます。
ウインチ等により重心が傾く方向に対して倒木を抑制すること以外は、通常の伐採作業と同じです。
ウインチ等により重心が傾く方向に対して倒木を抑制すること以外は、通常の伐採作業と同じです。
・主な方法
ウインチによる牽引により控えワイワーを布設する ⇒ 受け口を作る ⇒ 追い口を入れる ⇒ 楔やバールで木を傾ける
・重要事項
ウインチ等による牽引を適切に行い、重心が傾く方向に倒れないようにする。
重心が傾いていない方向に倒木させるため、楔等で倒木を促す必要がある。
・主な使用資機材
・チェンソー ・楔、ハンマー ・チルホール等のウインチ、梯子、ロープ(ワイヤーロープ) 等
伐採方向を90度迄の範囲で変える方法
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・木の重心と倒木させたい方向
木の重心では右側に倒れます。
これに対して上方向(重心方向から90度)に倒木させます。 -
・牽引による倒木方向の抑制
ウインチとワイヤーロープ等を使用して、重心が傾く方向と反対側から牽引します。(控えワイヤーの布設。)
牽引することで、右方向の倒木が抑制されウインチ側の半円のみが倒木の可能性がある範囲となります。 -
・倒木可能範囲と倒木させる方向
倒木可能範囲は牽引することで、牽引する方向を中心に180度の半円に限られます。
倒木させる方向は、重心方向の傾きに対して90度。かつ、牽引により限定された半円の中となります。 -
・チェンソーによる切込
チェンソーを使用し、倒木させる方向に受け口。反対側に追い口を入れます。
倒木方向に対して重心等の傾きがないため、楔等で倒木させます。
楔の変わりに木の高い位置で倒木方向にロープで牽引して倒木させることもできます。
・牽引する方向について
チルホール等による牽引を左側ではなく、倒木させたい方向(上側)から行った場合、木の大きさや諸条件によって倒木方向を90度変更させることが出来ます。しかし、そのためにはチルホール等の牽引の働きを倒木方向の抑制ではなく、倒木させるために強い引き(引きワイヤー)として利用する必要があります。また、倒木の際に蝶番の役割を担うツルの働きを大きく利用しなければならず、より難しい作業となります。
確実に倒木方向を90度変更するには、倒木させたい方向(上側)からの牽引では不十分な措置となります。
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