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防風林ナビ>木を枯らせる方法
 不要となった木を放置すると大きく成りすぎたり、他の木の成長を阻害します。そこで間伐等による早期に枯らせことで防風林を整えます。枯らせるには薬剤を使用する方法。表皮を剥ぐことで形成層を切断する「巻き枯らし」の方法により容易に枯らせることが出来ます。
木を枯らせるの方法
・巻き枯らし(表皮を剥ぐ方法)
 木の養分が流れる表皮を幹に一周。幅20~30cm程度捲り養分を立つことで枯らせる方法。枯れるまでに6カ月~1年程度。常緑樹の場合、葉が落ちるまで1年~2年程度かかります。
 低い位置で根本まで表皮を剥がすと樹種よっては根まで枯らせることができます。
 表皮を剥がす作業は、4~8月頃に作業すると木が水吸って表皮を剥がし易く容易に行えます。巻き枯らしは環状剥皮と呼ばれる方法です。詳しくは「環状剥皮とは」へ。

・巻き枯らし(ロープを巻く方法)
 表皮を剥ぐ替わりに木の幹にロープ(トラロープ等のポリエチレン製の丈夫なもの)をグルグルと数回巻つけます。幹が成長することによりロープが食い込み、表皮下の形成層(養分が流れる部分)が破断することで木が枯れます。
 枯れるまでに数年かかります。また、表皮を剥ぐ方法と同様に根が残り新たな芽が生えることがあります。

・除草剤で木を枯らす方法
 市販の除草剤を使用して根まで枯らせる方法。使用する除草剤は、ラウン○アップ等のグリホサート41%を主成分とする除草剤により枯らせます。
 除草剤は幹の断面に塗る。または、幹に斜め下向きにドリル数cmで穴を開け、除草剤の流し込み穴を満たし、雨水が入らないよう蓋をします。
 除草剤を用いる方法では、生命力の強い樹種であっても殆どを根まで容易に枯らせることが出来ます。また、根等が枯れ難い特に樹勢が強い樹種であっても、根本付近に除草剤を使用することで根まで枯らせることが出来ます。

木を枯らす方法

  • 木を枯らす方法(巻き枯らし方法)
  • 木を枯らす方法(巻き枯らし方法)
     木の養分が流れる表皮を幹に1週。幅20~30cm程度捲り養分を立つことで枯らせる方法。枯れるまでに6カ月~1年程度。常緑樹の場合、葉が落ちるまで1年~2年程度かかります。環状剥皮とは
  • 倒木の危険が大きい木の処理
  • 倒木の危険が大きい木の処理 
     表皮を剥ぐ巻き枯らしでは、作業中に幹の深刻な腐食を発見する場合が多くあります。
     腐食が深刻で倒木の恐れがある場合、安全のため伐採などの処理が必要となります。
  • 除草剤で木を枯らす方法
  • 除草剤で木を枯らす方法
     除草剤を原液で幹や主枝など太い枝の切断面に塗ることで木を枯らせることが出来ます。切断面の他、幹に穴を空ける。切り込みを入れ除草剤の原液を流し込むことで枯らせることが出来ます。
  • 木の根を枯らせる方法
  • 木の根を枯らせる方法
     根が枯れない場合、朽ちることなく何時までも残るため除草剤を使用するなどして意図的に根を枯らして朽ちさせます。
  • 木の根の除去方法
  • 木の根の除去方法
     根が枯れない場合、朽ちることなく何時までも残るため除草剤を使用するなどして意図的に根を枯らして朽ちさせます。
・枯らせるメリット
 木を枯らせると、木の枝や葉が落ちる。水分が抜け出て軽量となり後の処分が容易になります。また、伐採するとこれまであった物が突然無くなることによる弊害を防止しつつ、枯れることで日差しが地表に届き新たな木が成長することができます。
 伐採処分の過程においても次のようなメリットがあります。
 ・体積が減る
 葉や細い枝が落葉などにより落ちて伐採後の体積が少なくなります。また、乾燥により幹自体の体積も縮み少なくなります。
 ・枝がしならない
 乾燥した枝はしなりがなくなるため、倒木や素手で曲げたときの衝撃により折れやすくなります。処分のための伐採をしたとき、枝打ち作業が大幅に軽減されます。
 ・重量が軽くなる
 木が含む含有水分量が大幅に減少することで、重量が大きく減少して軽くなります。樹木の種類により異なるものの、3割程度の重量が減少します。
 ・再利用、焼却処分が容易
 水分を多く含む生木は、燃えにくく、燃焼時に煙が多くなります。特に薪ストーブ等で使用すると水蒸気によりストーブを腐食させます。
 枯れて自然乾燥していることで、焼却処分し易く、伐採後に薪ストーブ等に手軽に再利用出来るようになります。

・枯らせるデメリット
 木を枯らせる行為は遅かれ必ず倒木(概ね10年以内。状況により異なる。)します。
 倒木により周囲に危険を及ぼす恐れがある場合、倒木する前に切り倒す必要があります。
 枯れた木の伐採では、乾燥により木自体が軽くなる(自重が少なくなる)ことでチェンソー等の根本から切り倒す際に倒れにくくなり切断量(伐採時のツルの部分が細くなります)が大きくなります。
 完全に乾燥した木は、硬くなりチェーンソー等の刃の刃こぼれが多くなります。 
 細い木で表皮を剥ぐ方法による巻き枯らしを行うと、局部的に幹が細くなることで倒木の危険があります。この場合での「細い」の判断については、木の高さや種類。傾き等の総合的な割合で判断となるため、危険が感じられる場合には実施できません。枯れた木は、数年に渡り虫の温床となります。

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