防風林ナビ

防風林ナビ単管パイプ三脚による吊り上げ装置>タコマン三脚ヘッドの使い方
 単管パイプを使用した三脚の組立ではタコマン三脚ヘッド等の吊り部が備わった専用の機材を使用することでより安定した三脚を組み立てることが出来ます。単管パイプと三脚ヘッド等の専用品を使用して約20,000円程度から耐荷重に優れた三脚が組むことができます。
・三脚ヘッドの種類
 単管パイプを使用することができる三脚ヘッドは、本ページで使用しているタコマン1トン用の他、2トン用。別メーカらも数種類が市販されています。
 先端部分に取り付ける三脚ヘッドが重くなると、三脚を立てる設置作業での負担が大きくなります。耐荷重が大きいと三脚ヘッドの重量も重くなるため、必要となる耐荷重を確認して準備します。参考重量:1トン用4.2kgの他、2トン用7.9kg。

・三脚の高さ確認
 作業で吊り上げたい高さと用いる資機材の長さを確認し、組立てたい三脚の高さを確認します。吊り上げることのできる高さは、三脚の高さより吊り上げる物の高さ加え、更に目安として約70cm程度低くなります。
 三脚の高さ=
 吊り上げたい高さ(揚程)+吊り上げる物の高さ
  +約70cm〔三脚ヘッド頂点から下がる吊り部(約10cm)+チェーンブロックの最小の長さ(約35cm)+余裕(スリングやシャックル等吊る部材の長さ)〕

・単管パイプの長さ
 三脚の各足の接地角70度となること考慮して、三脚の高さを元に単管パイプの長さを決めます。8
単管パイプ
の長さ
三脚の高さ
(接地角70度)
各足から中心
までの距離※
1.5m 約1.41m 約0.59m
2.0m 約1.88m 約0.76m
2.5m  約2.35m 約0.93m
3.0m 約2.82m 約1.10m
3.5m 約3.29m 約1.27m
※タコマン三脚ヘッドでは、中心から単管パイプの取付位置まで約8cm離れています。
 推奨使用パイプ構造用鋼管(単管パイプ)48.6mm肉厚2.3mmSTK400
 1トン用 長さ3.5m以下まで
 2トン用 長さ2.5m以下まで

・三脚ベース
 三脚の足は荷重をかけた際に、動く(足が沈む。開くなど)と三脚が転倒するなど大変危険です。三脚の足は設置場所に合わせ接地面の補強や滑り止め措置。ロープ等での開き止めが必要となります。
 本ページでは専用品としてタコマン三脚ベースを使用しています。

・必要資材と価格
・タコマン三脚ヘッド 1トン用:7,000~10,000円程
・タコマン三脚ヘッド 2トン用:10,000~14,000円程
・タコマン三脚ベース:4,000~5,000円程
・単管パイプ:1m当たり600円~800円程
 (メーカー物、高張力炭素鋼鋼管だと1m当たり2,000円程)
・クレモナロープ太さ8mm:1m当たり100~200円
 当サイトで紹介している三脚1トン用:単管パイプ2mで合計額約16,000円程です。(チェーンを除く。チェーンブロックは6,000円程)

・単管パイプによる三脚の重量
・タコマン三脚ヘッド 1トン用 4.2kg
・タコマン三脚ヘッド 2トン用 7.9kg
・タコマン三脚ベース 2.0kg
・単管パイプ厚さ1.8mm 2.1kg/m
高さ
(単管パイプの長さ)
1トン用
三脚重量
2トン用
三脚重量
約1.88m
(2.0m)
18.8kg 22.50kg
約2.35m
(2.5m)
21.95kg 25.65kg
約2.82m
(3.0m)
25.10kg 28.80kg
約3.29m
(3.5m)
28.25kg 31.95kg
・チェーンブロック1トン用 8~12kg
・チェーンブロック2トン用 10~15kg

タコマン三脚ヘッドの使い方

  • 三脚部材一式
  • ・三脚部材一式
    ・タコマン三脚ヘッド 1トン用
    ・タコマン三脚ベース
    ・単管パイプ 2m×3本
    ・クレモナロープ
     合計:金額16,000円。重量18.8kg。(ロープ、チェーンブロック含まず)
  • タコマン三脚ヘッドの部材
  • ・タコマン三脚ヘッドの部材
     本体及び取付け金具です。  
  • 取付け部の組立
  • ・取付け部の組立
     ボルトは内側・外側どちらでも差し込めます。内側(吊り輪側)が回り止めとなっているため、ワッシャー、スプリングワッシャーは外側に取り付けます。
     写真では内側からボルトを通し、部材、ワッシャー、スプリングワッシャー、ナットの順に取り付けています。
     スプリングワッシャーの緩み止めが働くよう、スプリングワッシャーの向きに注意します。
  • 単管パイプの取付け
  • ・単管パイプの取付け
     先に組立てた取付け部に単管パイプを差し込み、外側(ナット側)から左右均等に締め付けます。
    ・3方向に広げて取り付ける
     単管が長い時。組立スペースが広い時には足(単管パイプ)を広げて取付けます。
    ・3本閉じて取り付ける
     単管が短い時。組立スペースが狭い時には足(単管パイプ)を閉じて取付けます。
  • 三脚ベースの取付ボルトを緩める
  • ・三脚ベースの取付ボルトを緩める
     単管を差し込むためにボルト(キャップスクリュー)を付属の六角レンチ、ナットをスパナで抑えて緩めます。
  • 三脚ベースの取付け
  • ・三脚ベースの取付け
     単管を三脚ベースに差し込み、ボルト(キャップスクリュー)を六角レンチで締め付けます。ベースはヘッドの取付部と平行となる向きで取り付けます。
     ナット側のスプリングワッシャーにの働きで六角レンチのみで締め込むことができます。スプリングワッシャーが平たくなる程度のに締め付けで充分です。
  • 三脚の立ち上げ(足を開いた立上)1
  • ・三脚の立ち上げ(足を開いた立上)1
     立ち上げ前にヘッドの吊り輪にチェーンブロックを取り付けます。
     立ち上げ後でも吊り輪に手が届く。脚立等がある場合、チェーンブロックを後で取り付けることも出来ます。
  • 三脚の立ち上げ(足を開いた立上)2
  • ・三脚の立ち上げ(足を開いた立上)2
     ヘッド部を持ち上げ、足を内側に移動させて立ち上げます。
  • 三脚の立ち上げ(足を閉じた立上)1
  • ・三脚の立ち上げ(足を閉じた立上)1
     単管パイプが短い。立上スペースが狭い場所では足を閉じた状態から立上を行います。
  • 三脚の立ち上げ(足を閉じた立上)2
  • ・三脚の立ち上げ(足を閉じた立上)2
     足を1本と2本の2組に分けて広げ、ヘッド部を手前に引き上げるように立ち上げます。
  • 三脚の立ち上げ(足を閉じた立上)3
  • ・三脚の立ち上げ(足を閉じた立上)3
     倒れないように1本側を支えながら、2本組を持つ手(奥側)を持ち替え(手前側)ます。
  • 三脚の立ち上げ(足を閉じた立上)4
  • ・三脚の立ち上げ(足を閉じた立上)4
     2本組の1本を手前に広げて自立させます。
     3本の足を三角形となるようにして自立させます。
  • 足の接地角の調整
  • ・足の接地角の調整
     設置角が70度以上となるよう、足の位置を調整します。写真ではベースの表示で見て約60度。ベースの背面角が70度となります。
     地面等でベースの背面角が当てにならない時には、ベースの単管の先端から三脚の中心点までの距離で合わせます。
     単管の長さ2mのため、中心までの距離約0.76mなるように調整します。
  • 開き止めロープの取付け
  • ・開き止めロープの取付け
     三脚ベースに開き止めとなるロープを通して締結します。
     開き止めに使用するロープは、接地角が70度となる状態で長さを一度決定(目印をつける)しておけば、次回以降足の開き角度の調整が容易となります。
  • チェーンブロックの取付け
  • ・チェーンブロックの取付け 
     脚立等を使用して三脚ヘッドの吊り輪にチェーンブロックを取り付けます。
・単管パイプ三脚の運搬
 1トン用の三脚ヘッドを使用した場合、単管パイプ2.5mまでであれば軽トラックで運搬し易く、設置及び撤去も重量約22kgと1人作業で比較的簡単に使用することが出来ます。
 本ページでは、果樹園内(梨の果樹棚あり)でも使用するために2mで作成を行っています。

 次ページ:三脚で使用できる吊り上げ装置

メインメニュー

姉妹サイト・ブログ

ページのトップへ戻る