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防風林ナビ木を枯らせる方法>木の根を枯らせる方法
 木の本体を巻き枯らしや伐採により処分を行っても、樹種によっては地中深くに根付く切り株が枯れることなく生き続けることがあります。根が枯れないと朽ちずにいつまでも残るため、除草剤を用いて根を枯らして朽ちさせることが出来ます。
根を枯らせる方法
・除草剤を用いる方法
 根を枯らせる時は、除草剤の中でも有効成分がグリホサート系(グリホサートイソプロピルアミン塩 等)で希釈して使用する濃縮(グリホサート41%)の物を原液で使用します。グリホサート系であればメーカーや商品名。農耕地・非農耕地などの種類を問わず効果が期待できます。

・切り株に除草剤を塗る方法
 除草剤原液を伐採直後の幹の切断面塗ることで多くの樹種で根まで枯らせることができます。切り株の切断面が枯死。又は既に乾き形成層が塞がっている場合、除草剤を塗っても十分な効果を得ることが出来ないため、新たに切断面を作り直して除草剤を塗ります。
 新たに作る切断面は木の生きている部分(既に枯れている個所を切断しなおしても意味がない)でないと効果はありません。
 除草剤を塗る切断面はより根に近い低い位置である方が、根を枯らせる効果が期待できます。

・穴をあけて除草剤を流す方法
 根本付近にドリル等で数か所穴をあけ、除草剤を流し込み雨水が入らないようテープ等で蓋をします。切り株の切断面に除草剤を塗っても根が枯れない場合など、より根を枯らせる効果が必要な時に行います。本ページで詳しく紹介している根を枯らせる方法です。
 除草剤を入れた穴を蓋として手近な土を使用すると、土壌細菌により除草剤の効果が弱まるためテープやナイロン袋を巻きつける等して蓋をします。

・巻き枯らしの応用による方法
 切り株は新芽が芽吹くことで朽ちる事なく生き続けます。新芽が生えてこないよう、切り株の根本まで表皮を剥いで形成層を喪失させることで根まで枯らせます。
 根から脇芽が生えるなど、生命力の強い植物では根元まで表皮を剥がしても枯らせることは出来ません。

根を枯らせる方法

  • 切り株に除草剤を塗る方法
  • ・切り株に除草剤を塗る方法

     木を伐採して残る切り株断面に除草剤原液を刷毛で塗ることで多くの樹種で根まで枯らせることが出来ます。
  • 穴をあける使用資機材
  • ・穴をあけて除草剤を流す方法

    ・必要資機材
    ・除草剤
    ・キャップディスペンサー※1
    ・ハサミ、テープ
    ・スポイト※1
    ・ドリルビット六角軸 直径10mm
    ・ハンドドリル(クリックボール)※2
    ・充電式電気ドリル※2
    ※1、※2は何れかで良い。
  • クリックボールで幹に穴をあける
  • ・クリックボールで幹に穴をあける
     ハンドドリル(クリックボール)を使用して幹の根本に斜め(下方向)に穴をあけます。根元に近いほど効果が高く、周囲に等間隔で数が多い程効果が高くなります。
  • 電気ドリルで幹に穴をあける
  • ・電気ドリルで幹に穴をあける
     同様の作業ですが電気ドリルを使用して穴をあけます。穴径が大きいと電気ドリルは大きい電圧が必要となります。
  • 幹に穴をあけた穴
  • ・幹に穴をあけた穴
     直径10mm、深さ50mm程あけた穴です。
     キャップディスペンサーを使用するには直径10mm程必要ですが、スポイトを使用する場合6mm程度でも可能です。
     幹の内部に空洞があるとき、深さは空洞に届かない深さまでにします。
  • 除草剤の注入
  • ・除草剤の注入
     幹にあけた穴を除草剤原液で満たします。
     作業が多い場合にはキャップディスペンサーを使用します・枯らせる木が1~2本程度であればスポイトでの作業で十分です。
  • 穴を塞ぐ
  • ・穴を塞ぐ
     雨水が入り除草剤が流れ出す。薄まらないようテープで穴を塞ぎます。
  • 巻きからしの応用
  • ・巻き枯らしの応用による方法

     除草剤を使わない方法として、表皮を根元まで引っ張り可能な限り剥がして根まで枯らせます。写真は一部だけ剥いでいますが、幹全体を全て剥がします。
     樹種が限られますが、表皮が無くなることで新芽の発生を抑制し根まで枯れせることが出来ます。
     巻き枯らしの方法については、木を枯らす方法(巻き枯らし方法) へ
使用資材
※1 キャップディスペンサー、スポイト
 キャップディスペンサーは手早く除草剤を流し込めるため、多くの作業を行うのに適していますが、大きな穴(直径10mm)が必要となります。
 スポイトは除草剤容器から直接吸い出して作業ができ、小さな穴(6mm)でも作業することできます。
※2  ハンドドリル(クリックボール)、充電式電気ドリル
  クリックボールは電気不要である程度大きな穴でもあけることが出来ます。充電式電気ドリルはパワー(電圧)によりあけることが出来る穴の大きさが変わります。電圧が低いと10mmの穴をあけることが難しくなります。穴が極端に小さいと十分な効果が得られない場合があります。穴が小さいときには穴の数を増やします。

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